• 検索結果がありません。

ニュースリリース | 日本格付研究所 JCR 15d0205 3

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "ニュースリリース | 日本格付研究所 JCR 15d0205 3"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

1/ 4

http://www.jcr.co.jp

15- D- 0205 201 5 年 6 月 1 5 日

総合不動産大手各社の 15/ 3 期決算の

注目点

総合不動産大手各社(野村不動産ホールディングス、東急不動産ホールディングス、三井不動産、三菱地 所、住友不動産の 5 社)の 15/ 3 期決算実績および 16/ 3 期決算見通しを踏まえ、J C R の現況に関する認識と 格付上の注目点を整理した。

1. 業界動向

オフィスビルの賃貸市況は引き続き改善している。三鬼商事によると、東京ビジネス地区(千代田区、中 央区、港区、新宿区、渋谷区)の平均空室率は 15 年4 月に5. 34%となった。前月と比較するとやや悪化し たが、直近のピークであった 12 年6 月の9. 43%からほぼ一貫して改善している。一方、賃料については、 賃貸借契約の更新時期が通常2 年ごとに行われる関係などから、空室率の動きとは1 年強のタイムラグが生 じやすい。このため、14 年に入ってからようやく上昇に転じている。東京ビジネス地区の平均賃料は、13 年 12 月末の 16, 207 円/ 坪までほぼ一貫して低下してきたが、14 年 1 月末に 16, 242 円/ 坪と前月比プラスに 転じてから、15 年 4 月末は 17, 257 円/ 坪まで上昇している。オフィスの稼働率や賃料動向に影響を与える新 規供給量は増加する見通しである。「東京 23 区の大規模オフィスビル市場動向調査<速報版>(森ビル調 べ)」(15 年4 月22 日公表)によると、15 年の供給量は110 万㎡と、過去平均の 103 万㎡/ 年を上回る見込 み。また、13年の 58万㎡や14年の 87万㎡と比べると大きく増加することが予想されている。ただ、BCP に対する意識の高まりや企業業績の回復などから、オフィスビル需要は増加基調にあり、当面需給バランス が大きく悪化する懸念は小さいと考えている。

首都圏のマンション発売戸数は減少に転じている。14 年の首都圏マンション発売戸数(不動産経済研究所 調べ)は 4. 49万戸(前年比 20. 5%減)にとどまった。消費税増税前の駆け込み需要の反動減や建築コスト 上昇などに伴う分譲価格への転嫁が主因とみられる。初月契約率は好調の目安とされる70%をおおむね上回 っている。だが、都区部の契約率はおおむね70%超の水準を維持しているものの、建築コスト上昇を販売価 格に転嫁しづらい埼玉県、千葉県といった郊外の契約率は 70%を大きく下回るケースが見られるようになっ ており、エリア間格差が生じている。不動産経済研究所が発表した「2015 年首都圏マンション市場予測」で は、新規発売戸数は 4. 5万戸(前年比 0. 2%増)になると予想している。建築コストの上昇によって販売価 格への転嫁が続くものの、都心部、湾岸の超高層、大型・再開発物件を主体に 14 年比増加する見通しとな っている。今後は引き続き地価や建築コストの状況に加え、完成在庫が 14 年末からやや増加基調にあり、 これらの動向を注視していく必要がある。

2. 決算動向

総合不動産大手5 社合計の 15/ 3期営業利益は 6, 435 億円(前期比2. 1%増)となった。過去最高益であ った 08/ 3 期の 6, 638 億円には及ばなかったものの、3 期連続増益を達成した上、2 期連続で 6, 000 億円を超 える高い水準となった。また、5社合計の EBI TDA をみると、08/ 3期の 8, 131 億円をピークに弱含む局面も あったが、10/ 3 期をボトムに回復し、14/ 3 期には 8, 525 億円と過去最高水準を更新し、15/ 3 期も 8, 717 億 円とさらに水準が高まっている。これは、営業利益の回復に加え、再開発事業の増加や SPC の連結化による 減価償却費の増加によるものとみられる。

(2)

2/ 4

http://www.jcr.co.jp

引役となった。三井不動産については、不動産賃貸事業において新規竣工に伴う減価償却負担、建替え・売 却などの影響で減益となったが、個人・投資家向け分譲事業の収益が拡大したことが、最高益更新に寄与し た。一方、野村不動産ホールディングス、三菱地所の 2社が営業減益となった。野村不動産ホールディング スは、不動産賃貸事業の収益悪化などで営業減益になったとはいえ、過去最高益であった 14/ 3 期の 743 億 円に次ぐ、700 億円超を維持した。三菱地所は、保有物件の売却により不動産賃貸事業が増益となったもの の、不動産分譲事業において分譲マンションの売上計上戸数の減少が響いた。

15/ 3 期の財務構成は引き続き改善した。5 社の自己資本比率は 28. 0%(前期末 24. 3%)、D/ E レシオは 1. 73 倍(同2. 08 倍)となり、ともに2 期連続で改善している。好業績を背景に純利益蓄積による自己資本 の拡充が進んだことに加え、三井不動産が公募増資によって 3, 300億円強の資本を増強したことも大きい。 また、不動産賃貸市況の改善に加え、既存物件のキャッシュフロー改善や新規竣工物件の貢献などにより、 各社とも保有する資産の含み益が増加した。5 社合計の含み益は、直近ボトムの 12/ 3 期末 3. 8 兆円であった ものが、15/ 3 期末 5. 2 兆円となり、財務バッファーの厚みが一段と増している。一方、有利子負債は増加に 転じている。キャッシュフローの動きをみると、10/ 3 期∼14/ 3期まで 5期連続でフリーキャッシュフロー は黒字であったが、15/ 3期は投資拡大などにより、4, 000億円強のフリーキャッシュフローの赤字となった。

個別企業でみると、野村不動産ホールディングス、三井不動産、三菱地所、住友不動産の4 社の財務構成 が改善した。特に前述したとおり、三井不動産の財務改善が著しい。一方、東急不動産ホールディングスは、 積極的な投資などにより財務構成は悪化に転じている。

3. 決算に

格付上の

注目点

総合不動産大手5 社合計の16/ 3 期売上高は4. 82 兆円(前期比0. 7%増)、営業利益は 6, 420 億円(同ほ ぼ横ばい)となる見通し。野村不動産ホールディングス、東急不動産ホールディングス、三井不動産、住友 不動産の4 社が増益を計画しており、三井不動産と住友不動産の2 社は引き続き過去最高益を更新する見込 みである。一方、物件売却益が剥落し、新規竣工ビルの収益化の端境期となる三菱地所は営業減益となる計 画である。各社の公表数値に対して、大きなサプライズはなく、ほぼ想定通りと考えている。14 年度に格上 げした三井不動産と住友不動産は安定した不動産賃貸事業が営業最高益をけん引する形となっている点、前 述の通り新規竣工ビルの収益化の端境期となる三菱地所の営業利益が当面弱含む点も格付に織り込んでいる。

引き続き収益力強化が図れるか注目している。とりわけ不動産賃貸事業の強化が重要である。都心部のオ フィス市況が好転しているものの、新規物件の供給も一定水準となるとみられる。こうした中で、稼働率や 賃料水準を維持し、同事業の収益力を高められるか注目している。一方、不動産分譲事業については、分譲 マンションにおいて、エリア格差や都心部での過熱感が台頭している。また、引き続き建築コストの高騰は 収益性に影響を与えかねないため、留意が必要である。ただ、足元の契約進捗率や物件採算性も各社保守的 に想定しており、16/ 3 期業績には大きな変化はないとみられる。今後の仕入れについては、先行き不透明感 が強まっていることから、慎重な姿勢が必要と考える。

フリーキャッシュフローの動向に注目している。過去10 年間についてみると、06/ 3 期1, 000 億円強の赤 字、07/ 3 期 4, 000 億円弱、08/ 3 期 7, 000 億円強、09/ 3 期 8, 000 億円強の赤字が続いた。前述の通り、10/ 3 期から14/ 3 期まで黒字が続いたが、15/ 3 期は4, 000 億円強の赤字に転じており、その動向に変化の兆しが 見え始めている。基本的には、リーマンショックの経験から、保守的な財務運営方針を継続していると考え ており、06/ 3 期∼09/ 3 期のようにフリーキャッシュフロー赤字幅が大きく拡大することは想定しておらず、 自己資本比率や D/ E レシオなど財務諸比率は一定の水準を維持できると考えている。

(3)

3/ 4

http://www.jcr.co.jp

(図表 1)総合不動産大手財務データ (単位:億円、%、倍)

三井不動産 三菱地所 住友不動産

(8801) (8802) (8830)

AA/ 安定的 AA+p/ 安定的 A+/ 安定的

13/ 3 期 14/ 3 期 15/ 3 期 16/ 3 期 13/ 3 期 14/ 3 期 15/ 3 期 16/ 3 期 13/ 3 期 14/ 3 期 15/ 3 期 16/ 3 期

(実績) (実績) (実績)(計画) (実績)(実績) (実績) (計画) (実績)(実績) (実績) (計画)

売上高 14, 456 15, 153 15, 290 16, 100 9, 272 10, 753 11, 103 9, 950 7, 367 7, 803 8, 068 8, 500 営業利益 1, 481 1, 726 1, 861 1, 950 1, 183 1, 613 1, 563 1, 350 1, 513 1, 605 1, 659 1, 740 (利益率) 10. 2 11. 4 12. 2 12. 1 12. 8 15. 0 14. 1 13. 6 20. 5 20. 6 20. 6 20. 5 経常利益 1, 230 1, 446 1, 634 1, 710 924 1, 396 1, 331 1, 130 1, 149 1, 305 1, 391 1, 470 (利益率) 8. 5 9. 5 10. 7 10. 6 10. 0 13. 0 12. 0 11. 4 15. 6 16. 7 17. 2 17. 3

当期利益 594 768 1, 002 1, 070 455 643 733 700 598 697 806 880

(利益率) 4. 1 5. 1 6. 6 6. 6 4. 9 6. 0 6. 6 7. 0 8. 1 8. 9 10. 0 10. 4

EBI TDA 2, 109 2, 329 2, 516 1, 992 2, 447 2, 386 1, 932 2, 004 2, 047

(売上比) 14. 6 15. 4 16. 5 21. 5 22. 8 21. 5 26. 2 25. 7 25. 4

営業キャッシュフロー 997 1, 899 303 1, 223 3, 365 2, 001 336 1, 170 351

投資キャッシュフロー ▲711 ▲441 ▲2, 616 ▲2, 180 ▲1, 335 ▲466 ▲ 525 ▲2, 954 ▲2, 209 フリーキャッシュフロー 286 1, 458 ▲2, 313 ▲957 2, 030 1, 535 ▲ 189 ▲1, 784 ▲1, 858 財務キャッシュフロー ▲79 ▲1, 237 2, 215 272 ▲1, 775 ▲ 1, 891 1, 028 975 1, 878 総資産 43, 904 45, 488 50, 771 47, 115 47, 654 49, 015 41, 055 42, 204 45, 238 自己資本 11, 823 12, 744 18, 719 12, 395 13, 291 14, 958 6, 421 7, 229 8, 475 有利子負債 21, 376 20, 559 19, 761 20, 752 19, 730 19, 221 26, 357 27, 852 30, 120 有利子負債/ EBI TDA 10. 14 8. 83 7. 85 10. 42 8. 06 8. 06 13. 64 13. 90 14. 71

D/ E レシオ 1. 81 1. 61 1. 06 1. 67 1. 48 1. 28 4. 10 3. 85 3. 55

自己資本比率 26. 9 28. 0 36. 9 26. 3 27. 9 30. 5 15. 6 17. 1 18. 7

東急不動産ホールディングス 野村不動産ホールディングス

(3289) (3231) 5 社合計

A- / 安定的 A/ 安定的

13/ 3 期 14/ 3 期 15/ 3 期 16/ 3 期 13/ 3 期 14/ 3 期 15/ 3 期 16/ 3 期 13/ 3 期 14/ 3 期 15/ 3 期 16/ 3 期

(実績) (実績) (実績) (計画) (実績) (実績) (実績)(計画) (実績) (実績) (実績) (計画)

売上高 5, 959 7, 141 7, 731 7, 800 5, 177 5, 320 5, 672 5, 850 42, 231 46, 170 47, 864 48, 200

営業利益 520 614 633 650 583 743 719 730 5, 280 6, 301 6, 435 6, 420

(利益率) 8. 7 8. 6 8. 2 8. 3 11. 3 14. 0 12. 7 12. 5 12. 5 13. 6 13. 4 13. 3

経常利益 399 506 517 520 458 641 637 640 4, 160 5, 294 5, 510 5, 470

(利益率) 6. 7 7. 1 6. 7 6. 7 8. 8 12. 0 11. 2 10. 9 9. 9 11. 5 11. 5 11. 3

当期利益 221 237 252 265 194 268 384 380 2, 062 2, 613 3, 177 3, 295

(利益率) 3. 7 3. 3 3. 3 3. 4 3. 7 5. 0 6. 8 6. 5 4. 9 5. 7 6. 6 6. 8

EBI TDA 725 849 885 754 896 883 7, 512 8, 525 8, 717

(売上比) 12. 2 11. 9 11. 4 14. 6 16. 8 15. 6 17. 8 18. 5 18. 2

営業キャッシュフロー 702 ▲135 ▲385 893 835 238 4, 151 7, 134 2, 508

投資キャッシュフロー 425 197 ▲1, 003 ▲26 ▲202 ▲ 325 ▲3, 017 ▲4, 735 ▲6, 619

フリーキャッシュフロー 1, 127 62 ▲1, 388 867 633 ▲87 1, 134 2, 399 ▲4, 111

財務キャッシュフロー ▲905 30 1, 392 ▲947 ▲579 ▲90 ▲631 ▲2, 586 3, 504

総資産 17, 184 17, 898 19, 738 13, 699 13, 139 13, 692 162, 957 166, 383 178, 454 自己資本 2, 687 3, 645 3, 953 3, 362 3, 557 3, 941 36, 688 40, 466 50, 046 有利子負債 9, 741 9, 994 11, 254 6, 705 6, 188 6, 167 84, 931 84, 323 86, 523 有利子負債/ EBI TDA 13. 44 11. 77 12. 72 8. 90 6. 91 6. 98 11. 31 9. 89 9. 93

D/ E レシオ 3. 63 2. 74 2. 85 1. 99 1. 74 1. 68 2. 31 2. 08 1. 73

自己資本比率 15. 6 20. 4 20. 0 24. 5 27. 1 28. 8 22. 5 24. 3 28. 0

(出所)各社決算短信より J C R 作成 ※ 決算予想は各社の公表値

(4)

4/ 4

http://www.jcr.co.jp

【参考】

発行体:野村不動産ホールディングス株式会社

長期発行体格付:A 見通し:安定的

発行体:東急不動産ホールディングス株式会社

長期発行体格付:A - 見通し:安定的

発行体:三井不動産株式会社

長期発行体格付:A A 見通し:安定的

発行体:三菱地所株式会社

長期発行体格付:A A +p 見通し:安定的

発行体:住友不動産株式会社

長期発行体格付:A + 見通し:安定的

■留意事項

本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また

はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、

的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また

は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、

金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因

のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ

って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも

のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として

発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ

を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。

■NR S R O 登録状況

J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating O rganization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラ スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。

■本件に関するお問い合わせ先

参照

関連したドキュメント

( 同様に、行為者には、一つの生命侵害の認識しか認められないため、一つの故意犯しか認められないことになると思われる。

「カキが一番おいしいのは 2 月。 『海のミルク』と言われるくらい、ミネラルが豊富だか らおいしい。今年は気候の影響で 40~50kg

巣造りから雛が生まれるころの大事な時 期は、深い雪に被われて人が入っていけ

雇用契約としての扱い等の検討が行われている︒しかしながらこれらの尽力によっても︑婚姻制度上の難点や人格的

1に、直接応募の比率がほぼ一貫して上昇してい る。6 0年代から7 0年代後半にかけて比率が上昇

湾奥から湾 口に向けて徐々に低くなっている。 2001 年には 50mg/g 乾泥以上はほとんど みられなくなり改善しているが、依然として

(3)賃借物の一部についてだけ告知が有効と認められるときは,賃借人が賃貸